熱を感じなかった。耳元に触る息に,熱くは,なかった。それは,君の命がまだまだあるということ。熱情とともに終わる恋。薄く,その身体を覆うIsoSkinで,君の夜は終わらない。
ノベル・コンセプツ社は,IsoSkinという2枚の金属板の500ミクロンの間に水を入れ,それによってプロセッサーなどの熱を冷却する技術の特許を登録した。2年以内に製品が出荷される見込みとのこと。すでにインテル社やトランスメタ社と話し合いを始めており,トランスメタ社はかなり使える可能性があるとコメントしている。
水冷というと水がどくんどくん流れているパイプが張り巡らされているような絵を想像するが,なるほど,薄い板の間に水を入れて,その板をCPUやハードディスクにくっつける,か。基本的にはその板の大きさは,チップボードのサイズまで広げられる。「冷却」する手段を持たない小ささの製品では,物理的には「放熱」こそ唯一の冷却。最大限の冷却を必要とするものは,(車同様)最終的には水冷に手を伸ばす。IsoSkinの概略と形は,その必然にそったものだ。普及しそう。
こんな機器は,インテルやトランスメタに持っていくよりは,アップルに持っていったら無条件で即採用になりそうだったりもする(^_^;)。アップルの,ファンを極力排除する動き,PowerBook G4チタニウムの金属板っぽさ,そしてその薄さ。思い返すとIsoSkinの設計を思わせる? 15.2インチサイズにIsoSkinを広げれば,バッテリーは夜明けまで持つだろうか。G4マルチプロセッサーPowerBook「ジェミニ」が纏う肌には,IsoSkinのタトゥーがあってもおかしくはない。
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